今回のラグビーワールドカップの日本大会で、日本が第2戦目のアイルランド戦に勝利して以来、すっかりラグビーの虜になりました。本当のにわかラグビーファンです。この魅力は改めて言うまでもありませんが、選手たちの駆け抜けるスピード、ぶつかり合いのスクラムの重量感、そして飛び込むタックルの勇猛さ等に圧倒され、度肝を抜かれました。
 他のスポーツにはない、これだけの激しい戦いであるからこそ、綿密に積み重ねられたルールに則り、審判に文句ひとつ言わず、従順に従う選手たちの潔さ。ホーンが鳴り、最後のボールが蹴りだされてノーサイドになると、一人ひとり抱擁を交わし、お互いの健闘を称える。また、観戦者たちもお互い敵同士を忘れて、握手し、ねぎらうという観客同士の一体感がありました。全てに感動があるラグビーの熱戦ににわかファンになった日本人は多いのでないでしょうか。日本人という民族はチームワークを駆使して闘うことが得意なようです。数年前の世界陸上でもバトンワークを工夫し改善することによって、リレーにて最高のチームワークを発揮し、アメリカ選手の身体的優位性を破り、堂々2位になったことは記憶に新しいです。
 ラグビーの日本チームはその意味では不利な外国人との混成チームです。今回の日本チームの躍進のなかで、どのようにチームワークを醸成したかの話に学ぶことがあります。それは、2014年4月にリーチ・マイケルがキャプテンに就任したとき、チームはワールドカップ16連敗中であったようです。どうしたら勝てるチームになれるか? それは 「俺は日本の代表選手だ」というプライドをどう引き出し、モチベーションを上げるか? でした。考えつくした結果、「君が代」の歌詞の意味を全員で理解して、外国人も含めた全員で歌い上げる練習をしたということです。歌詞の中にある「さざれ石」が何かを知るために、現物を観に行きました。小さな石が集まり、強くて固い巌になる。君が代を歌い上げるという練習を通して、このことに気付いた選手たちに、徐々に「ワンチーム」になることの深い意義が浸透し、練習に益々一体感が醸成されたと聞きます。
 結果、挑んだ南アフリカ大会ではチームは3連勝をあげ、続く日本大会では初のベスト8入りを果たしました。
 当社も数年前から、「ONE TEAM ONE ISONO」のスローガンを掲げています。再度この言葉の意義を知り、持ち場立場で最高のパフォーマンスを発揮し、一体となり、この厳しい経済情勢を乗り切ってまいりましょう。

合掌