6月の後半に大阪でG20サミットが開催されます。この会議では、海洋プラスチックゴミについて、世界が注視する大問題となり、廃プラを削減する動きが全世界、全産業で活発に行われていくことが予想されます。自分の周りで見かけた廃プラ削減の事象として、レストランのプラストローが紙ストローになっていたり(飲み干す前には飲み口が柔らかくなっており、違和感が残りました)、ゴルフ場の脱衣場で必要な衣類を入れるビニール袋が廃止されていたことがあります。今後はもっと身近にワンウエイで廃棄されていたプラ製品について、代替や削減の大波が押し寄せてくると思われます。
 ありがたいことに、当社の取引き先は、歴史上インジェクション関連が多く、納品先まで含めてフィルム・シート関連は大変少ないので、このことによる影響はあまりないと思われます。
 一方、我々が得意とする、再生が比較的容易とされるインジェクショングレード関連は、環境省の打ち出した「プラスチック資源循環戦略」の③「再生材、バイオマスプラスチックの利用促進のなかで、プラスチックの再生市場を拡大するため要約すると、以下のように取り組むとあります。
 一つは「リサイクル等の技術革新やインフラ整備支援を通じて利用ポテンシャルを高める」。二つには「再生の実態を把握しつつ、グリーン購入法による率先的な公共調達、インセンティブ措置、マッチング支援などの需要喚起策を講じる」。三つには「プラスチック再生材の安全性を確保しつつ、繰り返しの循環利用ができるよう、含有情報の検討・整理を行なう」そして、ワンウエイや燃やさざるを得ないプラスチックは2030年までに、バイオマスプラスチックに最大200万トンまで、置き換えられます。
 この資源循環戦略は、このG20サミットで、上程され、日本が率先してやるべき指針となり、経済の中で展開されます。
 この9月から始まる<いその53期>を千載一遇の大チャンス期の第1期として、奔流をしっかりとらえ、本流の波にしっかり乗っていくために「人財育成」に力を入れてまいります。そのための主幹部門をつくることも検討しています。ここでいう「人財」とはどういう考え方をもった人物なのか。スペインの哲学者「オルテガ」の著書にある「エリート」と「大衆」の違いを挙げたいと思います。
「エリート」とは
 断れば断ることのできる特別な社会的責務をあえて受諾する者。自分に要求すること多く、自分自身の上に困難を積み重ねる者である。大衆の身分の中にも存在する。
「大衆」とは
 皆と同じと感じ、それで不安を感じることなく、他人と同じと感ずることに満足する者である。

 ひとりでも多くの「エリート」が輩出され
百年の歴史を刻む企業となることを切に望みます。
合掌