『幸縁』というA4のかわら版を毎月送ってくださる腰塚勇人さんのお話を聞いてきました。
 腰塚さんは神奈川県在住の54歳です。熱血指導の中学教諭であった2002年3月、36歳の時に、プロはだしのスキーヤーだった彼は、慢心からスピードを出し過ぎて岩にぶつかり地面に落ちて首の骨を折りました。動くのは目だけの状態になり「俺の人生は終わった」と思ったとのことです。絶望で死を何度も考えましたが、教え子たちからの早い復帰を望むビデオレターや「祈 完全復活」と書かれた色紙をもらい、想像を絶する痛みのなか、一念発起して多くの看護師と共に必死のリハビリを続けました。その結果、奇跡的に両足歩行が可能になり、左手は自由に開くことができるようになりました。職場復帰も果たし、教え子たちから祝福されたようです。
 この話はビートたけしの番組『アンビリーバブル』に取り上げられ、大きな反響があったそうです。自らの体験を活かして『命の授業』と称して学校の先生向けに講演を始めて10年になり、年200回を超えるといいます。特に最初のころに鍵山秀三郎氏との出会いで、「大樹良根」(深めれば広がる)や「進化は深化」(毎日少しずつ成長)を学び、このご縁で広がったようです。腰塚さんは「ドリー夢メーカー」として、5つの誓いを立てています。

・目は人のよいところを見るために使おう
・口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう
・耳は人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう
・手足は人を助けるために使おう
・心は人の痛みがわかるために使おう

 毎月の講演会で多くの良き出会いを戴くなかで、気づいたことを『幸縁』で発信しています。2点ご紹介します。
 1点目は「野球の選手に登用しない二つのことがあり、一つは自分でやると決めた練習なのに不平不満を言う人。もう一つは試合の中でうまく行かないイレギュラーなことがあったときに、不平不満の態度を取る人です」。この言葉から全ては自分が源である。今後とも周りに起こることに一切不平不満言い訳をしないと思い直しています。
 2点目は「助けてよ 笑顔の裏で叫んでいる」という言葉です。表に出せない苦しみにもがく気持ちに寄り添い、少しでも解決の道を共に探してまいります。
 自分の体験から魂の言葉で紡ぎだされる『幸縁』は毎月多くの気付きがあり、毎月自分に新たな命が与えられる『命の授業』を受けているようです。          
合掌