2020年の3月14日に記しています。今回の出来事を振り返ると今年1月の中旬ごろに中国武漢から新型ウイルスが発生し、強い感染力をもって、瞬く間に何万人もの感染者を作りだしてしまった。早い時期に武漢は閉鎖され、収束されると思いきや折悪しく、正に中国の民族大移動の時期の春節に重なり、罹患者がそうとは知らず休暇旅行に出かけて、日本のみならず、世界中に新型コロナウイルスをばらまくことになった。日本では、最初のウイルス発生から約2カ月経過した3月には非常事態宣言を可能にする法案が成立し、現在小・中・高校は休校になっている。ビジネス上の言動も相当な規制がかかり、人の往来も極端に減少している。新幹線も乗車率は20%に満たず、多くの運行が中止された。大相撲の春場所は無観客で行われているものの、選抜高校野球は中止。プロ野球も開幕戦は延期、ゴルフの大会も中止されている。残念ながら全世界の興行というものにおいて、同じ現象が起こっている。世界的な経済損失は恐ろしいほど巨額になっているものと思われる。
この未曾有の事態において、我々は日々どう考えて過ごすのがよいか考えてみる。「すべてに偶然はない」という発想があるが、それは、「あらゆることは、成長・進化のためにやってくる。だから、あらゆることに感謝しなさい」とう発想である。これは当社の社訓と深い意味で同じである。我々は過去の未曾有の体験、リーマンショック・東日本大震災・トヨタショック・タイの洪水等がある。いずれも、半年に渡り、グループ会社の経営を揺さぶり続けた。自分は生きた心地がしなかったのを今でもよく覚えている。しかしながら、現在もグループ会社全社は存在している。これらの出来事も今、振り返ればすべて会社の体質を強くするための試練であったといえる。そして何よりも「当たり前の日常」のありがたさを教えてくれたのだ。当たり前に感謝するということである。今回の出来事も必ず終わりが来る。今、コロナ対策をしっかり実行して、グループから一人たりとも羅漢者をださないようにしよう。そして現行の自分の業務を見直して、こんな時だからこそ見つかる無駄な作業を低減しよう。体質を強くするための試練がまた来たのだとプラスに理解しよう。
今回のことを笑って話せる日が早くやってくることを祈りながら。
合掌