茅の輪くぐりという神社で行われる行事があります。茅や藁で大きな輪を作り、人がその輪を8の字に3回くぐります。多くは1年の半分になる6月末に行われます。半年の穢れや災いを祓い、これから半年の無病息災を願います。輪をくぐるという単純な動きの中に「許す、浄める、やり直す」という意味もあり又、「自分を責めすぎず、もう一度やり直す」という季節のリセットボタンでもあるということです。

 閑話休題、先日、弊社の社労士からパワハラセクハラの講義が行われました。現在37歳以上の方は昭和生まれですが、昭和37年生まれの私は昭和世代のど真ん中で、今思い出すとパワハラにあたることは多くやってきたと思います。朝礼での話中に、まともに聞いていない女性社員に向かって「聞く気がないならここから出ていけー」と大きな声で怒鳴ったことがありました。中々売上を上げてこない営業マンに向かって「お前が悪いんじゃー」と言いながら、目の前のゴミ箱を思い切り蹴っ飛ばしたりしたこともありました。とにかく大声で怒鳴ってばかりいました。今考えると若気の至りというやつで、管理職としてストレスが溜まり、どうしようもなくて人にあたったということです。これらについては、まったく反省しかありません。

 しかしながら「〇〇ちゃん」もいけないと聞いて驚きでした。ある人には「ちゃん」で、ある人には「さん」では親しさに差がでるからということでした。自分は社員は家族でありたいと思っています。プライベートな際に、親しみを込めて「ちゃん」付けをして、家族意識、仲間意識を高めあう。「さん」から「ちゃん」になるときに親しみが沸き、さらに良き人間関係になっていくことは悪いことではないと思います。「ちゃん」の良いところは見ずに、パワハラセクハラと言うのはどうなのでしょうか?と反論はして置きます。まあ、昭和世代はマニュアルに沿って十分注意していきたいと思っています。

 この問題の根本は何かというと、力を持った者が、自分が正しく相手が間違っていると思い込むことから生まれるのではないでしょうか。数年弊社がテーマにしている「ウエルビーイングな会社づくり」の中では、社員が自分の価値観も良いけど、相手の価値観も認めるという考え方を持ってほしいです。この考え方をもった上で、事象を議論しながら、互いに丁度良い価値観に落とし込んでいく。平たく言うと、お互いを認めた上で話し合いをするということです。ウエルビーイングな状態になればこの問題は起きにくくなります。
 上に立つ者は力をふるうという時代から相手を尊重する時代に変わってきています。我々凡人は茅の輪くぐりの半年に一度ずつではなくて、朝に夕に反省してリセットボタンを押す必要があるのでしょうね。
合掌