さだまさしさんの「無縁坂」という曲があり、歌詞に-♪運が良いとか悪いとか、人は時々口にするけど、そういうことって確かにあるとあなたを見ててそう思う♪-というフレーズがあり、印象に残っている方も多いと思います。みなさんは運が良い悪いってどういうことなのか考えたことはありますか? 自分も59年間生きてきて運が悪いとき、良いときって今振り返ると本当にあったなって思います。

 学業もスポーツもそこそこできて、意気盛んだった10代。何をしてもすぐに飽きてしまって継続できない情けない劣等感の固まりだった20・30代。会社の悪い出来事に翻弄されて生きる屍だった40代。恩師と呼べる方に出会って他者中心の意味を知り、人生の充実感を味わい始めた50代。振り返ると、人生あざなえる縄の如しで、良いと悪いが交互に巡るようにやってきていたようです。

 正直言って、自分の20・30・40代は、生きることの意味を見つけられずに、精神上は生きるさまよい人であったと思います。生きることの価値を何も見つけられずに、もがいていた時代でした。50代になり、精神的な支えになる方が現れ始めて、会社も、みなさんのおかげで順調に進み始めて、やっと現在安息の日々を頂戴していると言えるようです。

 振り返って、今思うことは良いことも悪いことも「おかげさまで」と感謝して生きることが一番大切で、弊社の経営理念を「今こそ地球に恩返し」にさせていただいたのも、「地球におかげさまと感謝して生きようね」というメッセージだからです。50代で恩師に出会うことができたのは、20代から40代のいわば、自分なりの逆境に身を置けた中で、それなりの多くの挫折に耐え抜けたことへの、ご褒美であると思っています。

 表題の先祖に護られる人はどういう人かを学びました。ひとつは「いつも感謝の気持ちを持つ人」。ひとつは「先祖の墓参りを大切にしている人」。ひとつは「いつも試練がやって来る人」らしいです。最後の言葉は、意外に思われますね。試練がいつも目の前にある人は、いつもピンチでありますが、ピンチはチャンスです。自分の身に降りかかる一切の出来事を謹んで受け止めるという心の姿勢こそが、人間としての器を大きくすることができる唯一の方法のようです。先祖を味方につけ、運の良い人生を歩んでいきたいものですね。

 最後に格言をふたつ。「盛時には驕らず衰時には悲しまず」。「順風は誠に心地よい、だが逆風もまた良い」。

合掌