WBC(ワールド ベースボール クラシック)の侍ジャパン優勝に沸いた日本。改めて日本野球のレベルの底上げに驚かされ、日本のプロ野球の開幕を今年度ほど楽しみに待ったシーズンはありませんでした。WBC決勝戦では、年棒の平均がアメリカの約5分の1の日本ではありますが、投手陣が三振の山を築き、野手陣が逆転のタイムリーヒットを打つ。判官びいきではありますが、日本人として溜飲を下げたのは、自分だけではないと思います。
この日本の躍進の原動力は、もちろん、投打の二刀流で活躍した大谷翔平選手であったことは間違いないことで、決勝戦で皆を鼓舞した「今日だけは憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」の言葉には、多くの日本人が自分の過去を振り返り、涙を流したことだと思います。その大谷選手が高校時代に書いたマンダラチャートをご存じでしょうか?
このチャートの真ん中に「ドラフト1位8球団」とあり、その周りには「体づくり」、「コントロール」、「キレ」、「スピード160㎞/h」、「変化球」、「運」、「人間性」、「メンタル」、という言葉があり、真ん中の目標達成のために必要な8つの要素があります。大谷選手は64の具体的な項目を挙げ、実行した結果が今の彼を作ったということです。
マンダラチャートの中で最も興味が惹かれるものは「運」という要素の「ゴミ拾い」であります。「彼は球場のロッカーでも常にゴミを拾っていた」と前から聞いており、このチャートの通り実行していたことです。「一喜一憂しない」では、ピンチでのマウンド度胸を見ればその通りですし、「愛される人間」、「礼儀」では、アメリカの放送局から聞こえるアメリカ人の“彼の人間性は敵ながらアッパレ”のメッセージで満ちています。彼はこのチャートに従い、年棒70億円の大スターになりました。
弊社も今年度より大きな目標を立てました。2030年に300億円を達成することです。そこで大谷選手にならって自分なりにマンダラチャートを作ってみました。これらの64の項目の実現のためには社員の皆さんの協力と自分のコミットメントが必要です。新しい会議体の「未来会議」でもしっかり話し合いながら、前進して参ります。
合掌