2023年1月8日に中部プラスチックリサイクル協同組合の新春講演会・賀詞交歓会があり、冒頭の挨拶でお話しさせていただいたことや、経済産業省 資源循環経済課 課長補佐 吉川泰弘様の講演内容などを報告します。
2022年ほどあまりに同時にいろいろなことが起こった年はかつてなかったのではないでしょうか。3年目になるコロナ禍の中で、ロシアのウクライナ侵攻、原油高、円安、物価高、そして元総理大臣の狙撃事件。明るい話といえば、サッカーワールドカップのドイツ、スペインに勝利したジャイアントキリングで溜飲を下げたくらいで、暗い影を落とした年だったと思います。そんな世相の中で、本年我々中部プラの経営者はどう考えて今年を乗り切っていきますか。キーワードは2つあると思います。
ひとつは「ウエルビーイング」です。意味は「社員の継続的な幸せ」です。社員さんが朝起きて、会社に行くことがワクワクするような会社を目指すことです。そのためにはどうするか?弊社の新年挨拶で、「一人一日三回以上三人以上に相手方が喜び元気になる言葉を掛けましょう」とお話させていただきました。100人の従業員が毎日300回の声掛けができれば、風通しのよい会社になります。大企業が賃金の引き上げに応じています。中小企業の優秀な人材の流出を防ぐためにもこの「ウエルビーイング」は大切な概念になっていくと考えます。
もうひとつはやはり「カーボンニュートラル」(以下CN)です。ある自動車メーカーの脱炭素担当の方が、世界的なCNの潮流の中で、欧州のELV指令で、2030年までに一定の資源循環系の材料を使わねば車を造れなくなる時代が来る。プラスチック組合全体に大いに期待していると話されました。我々はCNをチャンスと捉えビジネスに活かして参りましょう。
そして前出の吉川様から、経済産業省が目指しているグリーントランスフォーメーション(GX)の説明がありました。定義としては「社会システムをクリーンエネルギー中心へと変革し、排出削減と経済成長を両立すること」です。サーキュラーエコノミーの実現に向けての課題は多く、あらゆるステークホルダーの連携が必要不可欠であり、動静脈産業の連携・調和を急ピッチで目指していることがよくわかりました。中部プラの会員の積みあがった知見で、日本の資源循環を牽引して欲しいと強く要望されておりました。組合員との交流も活発に行なっていただき、官民一体となった充実した新年会になりました。
合掌