敬愛する日本の教育者 森信三先生が天に召されてから、30年が経過しました。『修身教授録』をはじめ多くの著書は、我々に人生の意義を深く学ばせ、生きることの尊厳を教授し、人々を覚醒させ、幸せに導いてきました。「人生二度なし」の言葉は胸にズシリと響いて我々の「毎日をより良く生きるために」を試しているかのようです。そんな森先生は、「2025年になったら、日本は再び立ち上がるだろう。2050年には、列国は日本の底力を認めざるを得なくなるだろう」と予言しています。

 この2025年まで残り1年半です。私は、至る所に日本の発展の兆しを感じます。一番感じたのは最近の新幹線の乗客です。中国以外のインバウンドがすごく多いです。車両の3分の1が訪日外国人のイメージです。これは、コロナ禍の最中、日本人が世界に日本の良さをうまく発信できたためだと思われます。世界、そして中国でも、一番行ってみたい国は日本だということです。京都など歴史が残る日本の風景。掃除が行き届いてゴミひとつない綺麗な街並み。スタジアムでゴミ拾いをする思いやりをもつ日本人。競馬場で落とした財布が落とし主に戻ってくる豊かな心と治安の良さ(実話)。世界中の料理を独自にアレンジして、本場より美味しくしてしまう味覚の幅広さ。日常生活にありふれたグッズ類のデザイン性や高機能性など。そして直近の為替相場の円安傾向。あらゆる情報が日本から発信されて、日本の魅力が世界に伝播した成果と思われます。

 日本へのインバウンドは、2019年には3,100万人だったようですが、これからは、中国人も含めてますます増加し、もう5年経過したら、1億人のインバウンドも夢ではない気がします。GDP(国内総生産)がこのインバウンド需要に従って伸びていくのは、間違いないと思います。他にも2025大阪・関西万博で世界に日本発祥の技術と文化が発信されていきます。今回の万博の目玉である空飛ぶ自動車は、その安全性を立証できれば、ゲームチェンジャーとなって日本がグローバルスタンダードを取る可能性もあり得ます。

 また、ウクライナのゼレンスキー大統領は、自国の復興に関して、東日本大震災から復興した日本を見習いたいと言っています。福島で利用されていて、世界から注目されている土壌洗浄技術があることと、50年かけて更地に戻そうとする日本人魂が好きだそうです。他にもケミカルリサイクル、全固体電池、合成燃料技術や太陽光の利用の高度化で、2050年にはカーボンニュートラルをやり切ってしまうのが日本だと思います。「列国」は日本の凄さを2050年に、まざまざと見せられることになるのだと信じます。

 我々日本人は、明るい未来に向かって強く歩んで参りましょう。未来は我々の手で創りだすものです。

合掌